細菌性髄膜炎(化膿性髄膜炎)


脳と脊髄の周囲を流れている液体である、脳脊髄液の中に細菌が入り込み炎症をおこす病気です。脊髄液を調べると異常に多くの細菌がみられます。現在、新生児発症が25%、1才未満が60%と4才未満85%と新生児、乳幼児の疾患と考えていいでしょう。

症状
急に発熱し、新生児、乳児の場合、不機嫌、嘔吐、哺乳力の低下、非常に顔色が悪かったり、呼びかけに対する反応が悪いとか、呼吸の様子がおかしいという症状で発症します。ただ何となく様子がおかしいということだけのこともあります。大きい子どもの場合は強い頭痛を訴えます。

原因
いろいろな細菌が脊髄液の中に入り込んだ結果起こります。

診断
まずは髄膜炎かどうかの診断が大切ですが、脊髄液を検査します。脊髄液の中には多核球という細胞が増え、脊髄液は白く濁ったように見えます。タンパク質は増加、糖分は低下します。
感染している細菌がどういうものなのか培養検査という検査を行い、これに一番効果のある抗生物質を使うための感受性検査を行います。

治療
入院して、輸液を行ない感染している細菌に最も効果のある抗生物質を使用します。とにかく重症な病気ですから早く治療を開始しなければなりません。抗生物質は初期に大量使わなければならないことがあります。複数の抗生物質を使うこともあります。効果があると脊髄液の所見は1〜4週間ほどでよくなります。症状も改善してきます。
合併症のチェックのために脳のCT検査等を行います。

予後
初期に適切な治療を受けますときちんと治癒します。2〜4週間で症状は改善してきます。しかし、抗生物質が効果がなかったり、使い方が適切でなかったり、治療開始が遅れると、知能や運動発達に大きな影響が出てきます。発症年齢が小さければ小さいほど予後は悪く、けいれん発作など後遺症を残したり、重度の知能障害や運動障害を残すこともまれでありません。
治療が遅れると死亡することもあります。

★最近ようやくインフルエンザ菌b型のワクチン(Hibワクチン)ができるようになりました。予防には非常に有効ですので、是非早い時期に受けて下さい。

大切なこと
この病気は重症で、治療が遅れると重度の障害を残したり、死亡することもありますので、とにかく早く見つけて、早く治療することが大切なのです。
高熱でぐったりして、顔色が悪く、呼びかけても反応が乏しいような場合にはすぐに専門の医療機関を受診してください。
幸いなことに、最近は発生がかなり減っていますが、油断は禁物でしょう。

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