旅行
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フランス 2011
パリ アヌシー
1日目
早朝4時に起きて、用意をして、6時の新幹線に乗り、8時30分に関空到着。ぎりぎりの到着だ。もし列車とかに問題が起ったら最後か。間に合って良かった。空港でチェックインして、エールフランス航空で一路パリへ。スチュワーデスさん達は洗練されていたが、あまり若い人はいなかった。あまり気が進まなかったが、フォアグラを食べてみた。悪くはないが、あまり美味しいというものではない。
今回は関空-パリで乗り換えなし。乗り換えがないのは嬉しい。シャルル・ドゴール空港に着いた。出口でガイドのNさんが迎えに来てくれていた。そのまま車でホテルに到着。格調高そうなホテルだった。Nさんがチェックインしてくれた。一生懸命覚えたフランス語で自分でチェックインしたかったが、残念。部屋も雰囲気があり、窓から外を見ると接した通り(Rue de Castiglione)の左方向にヴァンドーム広場(Pl.Vend?me)が続いていた。右手にチュイルリー公園が見え、その中に遊園地の観覧車が動いていた。人がたくさんいて、賑わい、ネオンがきれいだった。まだ外が明るかったので、歩いてみることにした。ヴァンドーム広場に行ってみた。すぐである。かなり近い。中央に高い塔が立っていた。ここはルイ14世のために造られた広場で柱はナポレオンが建て、オステルリッツから奪った戦利品の大砲をつぶして造られたのもという。トップにカエサルの姿でローマの方向をにらむナポレオンの像がある。右手に超高級ホテル・リッツ、遠くから見るとそれほどではないが、近くに行ってみるとさすがに重厚できれいな造りで花が各階に飾られ大変きれいだった。そのほか法務省やショパンの住んだ家(現在は高級宝飾店ショーメ)、など高級な店が並んでいた。そのあとラペ通り(Rue de la Paix)をゆっくり歩いて行くと400mほどでオペラ通りに出た。すぐ左手に素晴らしい建物が見えた。パレ・ガルニエ(Palece Garnier)である。素晴らしい芸術的建築物である。9世紀後半、ナポレオン3世が大規模なパリの都市改造計画を打ち出し、この地区にオペラ座の建設を命じ、シャルル・ガルニエが選ばれ、1875年に完成したものである。しばらくたたずんで見たが、日が暮れてきたので、イタリア通りに入り、レストランに入った。牡蠣などを食べさせてくれる店でたくさんのお客で混雑していたが、牡蠣とアムール貝をチーズでくるんだような料理を注文してみた。まあまあの味だった。元に近い道を帰り、途中でヴァンドーム広場を抜け、ホテル・リッツの前をゆっくりと夜景を楽しみながら歩いて帰った。部屋からも夜景を見ながらフランスの初めての夜を感動しながら就寝。
2日目
次の日の朝はレストランでビュッフェ形式の朝食。たくさんのパンとハムなど。野菜は種類もたくさんあり、卵の料理とかそれほど珍しいというものはない。アメリカ人観光客が多かった。ガイドのNさんがホテルまで来てくれていた。非常におもしろい人で広島出身、広島カープの大変なファンで「僕はファン中第2位のファンです。」という。がんがんの広島弁。元々画家志望でイタリアからパリに移り住み、パリで観光ガイドをすることになったという。そのまま歩いて100mほどさきのチュイルリー公園に入った。
ここは元チュイルリー宮殿だったところという。結構寒い。典型的な外国の公園でとにかく広く、大きな池があり花がたくさん咲いていた。気温が低いので花がきれいだ。
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いよいよルーブル美術館を見学。地下から見学。地下の巨大な基礎からしてすごい造りである。壮大な建築群。圧倒的な美術品の量と質。Nさんが画家志望で絵画に対する情熱が半端でなく、非常に濃密な解説をしてもらった。まずはミロのビーナスと彫像を見た。すばらしい曲線。後からの姿も非常に整っている。階段の途中にサモトラケのニケが迎えてくれた。そして「モナリザ」。大変な人混みで、じりじりと近づく。絵の前にアクリル板が立てられていて、その板を通してしか見ることは出来なくなっている。まあ仕方がないのかな。出来るだけ近づいて写真を撮った。写真が撮れることに驚いたが、それどころではない。しっかり目に焼き付けなければ。手の周りに風が吹いているでしょうとNさんが解説してくれた。たおやかなやさしい指だった。確かに。そのほかたくさんの超有名な作品を見て歩いた。もう凄すぎてよくわからなくなってしまった。
ルーブルを出る頃にはかなり疲れてしまった。歩いてポン・デザール(芸術橋)を渡り、セーヌ川をじっくり見た。ここは歩道のみで、欄干にたくさんの鍵がつけられていた。永遠の愛を誓うというものだろう。まあ良いものだ。ただ、美しくない。イタリアのチンクエ・テッレのどこかにもあったと思う。見たことはないけれど。セーヌ川のオルセー側の船上のレストランで昼食。船がレストランになっていて、停泊していて、動かないのだ。野菜は量があり美味しかった。3人でパスタを食べたがまあまあだった。
そしていよいよ、オルセー美術館へ。かなり人が多い。美術館共通チケットがどうもうまく認識されないようだ。この建物は元駅だったものを改築したらしい。ルーブルとはかなり異なった形態のもの。素晴らしい印象派の絵画が所狭しと並んでいて、上の階から順々に見ていくのだが、相当に疲れてしまった。それでももちろん、ゴッホの展示室の作品群、モネの「サン・ラザール駅」、ルノアールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」などはすばらしかった。最後の方は目の前の本当にすばらしい絵画もすーっと通り抜けていくといった状況になってしまった。
オルセーを出て、チュイルリー公園をゆっくり歩いた。涼しい風が吹いていた。
そのまま一度ホテルに帰ってスケジュールを確認した後、セーヌ川観光船バトー・パリジャンに乗るためにエッフェル塔の麓にある乗り場にタクシーで向かった。このときにタクシーに乗ろうとしてドアをバンと閉めたら、妻が外側に立っていて、びっくりした表情をしてたたずんだ。僕が反対側から乗るかと思って閉めてしまったのだ。それを見たフランス人男性が「なんということだ」という表情で両手を挙げて僕をたしなめた。しまったと思ったが、遅かった。日本人の男はだめだと思われたと思う。タクシーはエッフェル塔の真下である港に着いた。もうエッフェル塔がグワーッと見える。すごい景色だ。チケットはNさんに予約してもらっていたので、待合室で少し待ち、乗り込んだ。満席で賑わっていた。船に順々に乗り込み、窓側に座った。セーヌ川に上でしばらく揺られた。すぐに船は滑り出した。セーヌ河畔は絵になる。建物が本当に美しい。オルセーもルーブルも見えてきた。船はレストランになっているので、フレンチがゆっくりと運ばれてきた。流れていく景色を見ながらの夕食。ワインを少々。それに加えて、歌手がフランスの歌をさわやかに歌ってくれて、もう最高の気分。ノートルダム寺院を越え、シテ島の向こう側にあるサン・ルイ島の先端にある自由の女神像(ニューヨークのものと同じ形で小さい像)をぐるりと回っった。
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3日目
同じように朝食を摂った。今日は二人だけでパリを歩く。まずはチュイルリー公園の途中にある、地下鉄に乗ることに。駅名はチュイルリーでとても小さな駅。入り口から降りて見ると、小さな切符の自動販売機があり、とりあえず英語を選んでくるくる縦回りする表示を見ながらなんとか二人分の切符を購入。わかりにくいし、一つしか機械がないので混むと大変だろう。降りて地下鉄駅のホームに入ったが、あまりきれいでなくはっきりと方向表示がされていないので不安だった。しばらくすると電車が来たが丸くて小さい。中も狭く、人は多かったので息苦しい感じがした。やはり多民族国家であるし、ミラノの地下鉄で少々怖い思いをしたので多少不安。 凱旋門の手前の駅(George v)で地下鉄を降り、シャンゼリゼ通りを凱旋門に向かって歩いた。近くに寄るほどに迫力があり、迫ってくる感じ。回りには車がぐるぐる回っていて、横断歩道のようなものもなく、手前から地下におり、凱旋門の下に出た。ここがシャルル・ド・ゴール駅(Charles de Gaulle Etoile)だった。たくさんの人が行き交っていた。階段を上がるとでっかい柱が二つ立っていた。
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次の角に有名なシャンゼリゼを代表するカフェ、フーケッツに入り、サンドイッチとコーヒーを飲んだ。とても雰囲気がある良いカフェだと思った。ここはたくさんの画家からモチーフとして描かれていて、そんな絵をたくさん見た。
そこを出て、ゆっくりと歩くと右側に丸い屋根のグラン・パレ、プティ・パレが見えてきた。これらは1900年のパリ万国博覧会の会場として建てられたものである。グラン・パレはイオニア形式の円柱が並ぶ正面にはたくさんの彫刻があり、鉄骨とガラス張りの丸屋根はすばらしい。もうひとつ小さい方のプティ・パレに入ってみようかなと考えたが、写真展をしていて、入り口のところで、一部写真を見て少し悩んで、まあいいやと考えてやめた。実はシスレーやドラクロア、モネなどの絵が展示されているということだった。入っておけば良かったのだが、時間が不足していた。グラン・パレも割愛してしまった。
夕食をウエスティンホテルのレストランで食べることにした。きれいに整えられたエビフライのような料理と野菜ステーキを食べた。なかなかおいしかった。肉はまあまあだ。ワインを飲み、少し酔っぱらってそのまま就寝。
4日目
朝食の後、ヴァンドーム広場に行ってみることにした。ホテルを出てすぐに、妻が背中の方にショルダーバックをかけていたら、フランス人の中年男性にファスナーを閉めなさい、とそして前に抱えなさいといわれた。なるほど、そうなんだ。気をつけなきゃ。日本女性に親切な男性が多いんだとも感じた。ゆっくり歩いて行くとやはり大変豪華な広場に出た。有名な超高級ホテル、リッツがあった。外からでは豪華さは伝わってこなかった。尊敬する先輩達が泊まったホテルだ。人混みも多く、日本人ツアーもいた。
手前に戻ってサントノーレ通り(Rue Saint honore)を左に向かって歩いた。この通りはブランドショップで有名な通りである。しばらく歩くと右手にエルメスの店が見えてきたので入ってみた。ゆっくり店を眺めていたら、短髪、短パン、ナイキの運動靴をはいたアジア人がなんだか偉そうに札束を振っていた。またC国の人間だ。うんざりして店内の隣のブースにジョン・ロブの店があったのでそちらに入ってみた。ジョン・ロブはエルメスに買収されたのだ。ジョン・ロブは一度ははいてみたい靴である。ここでは足を計って靴を注文できるのだ。すばらしいなめしの革が展示されていた。とても手が出るようなものではない。
そこからボアシー・タングラ通り(Rue Boissy d'Anglas)に入り、北に向かって歩いた。大通りに出ると右側にマドレーヌ教会が見えた。雰囲気の違う教会。古代ギリシャを思わせるがっちりとした建物。入り口近くにはたくさんの花が植えられていて、きれいだった。入らずに横を通り抜ける、後ろに回りそのまま通りを歩いた。小さな小物のお店を見つけ、雰囲気の良い小さなビニールのバッグを買った。続いて歩いていると正面にデパート、オ・プランタン()があった。きれいな建物だった。中に入ってみた。フランスに来て気温が予想よりも低く、寒いので、上にはおるものを買いたいと思い、探してみたが、あまりなかった。お昼が来たので、一番上の階にレストランがあったので、行ってみた。セルフサービスで適当にパンやハム、野菜を選んで食べた。まあまあだった。そのあとオスマン(Haussmann)大通りを西に向かって歩いた。
左側にギャラリー・ラファイエットが見えた。ヨーロッパで一番大きいデパートとのこと。非常に立派で伝統的な建物。すばらしい。地下から見てみた。地下にはたくさんの靴が展示されていて、地下階は全て靴だった。上の階に上がって、寒さを感じていたので、紳士服のところをくるくる回って Boss のポロシャツを買い、次いでに安売りしていたので、diesel のTシャツも買った。これが日本製だった。がっくり。店員の女性もさっぱりしたもので、普通の紙に包んでくれるだけでテープでも留めてくれないので、しばしばバサッとばらけた。まあこんなもんなんだろう。
午後から地下鉄でサン・ジェルマン地区、サン・ジェルマン・デプレ(St-Germain des Press)教会を訪ねることにした。最も古い教会で地下鉄で2つ乗り換えして教会のすぐ近くのサン・ジェルマン・デ・プレ駅で降りた。地上にあがるとすぐ上にサン・ジェルマン教会が見えた。すぐ前に有名なカフェがあった。教会はやはりかなり古い。中に入ってみた。シンとした感じ。きらびやかさはない。静かにお祈りをして外に出て、南に向かって道路際を歩いてみた。特に目指すものがなかったので、引き返し、セーヌ川方向、北に向かって細い路地を歩いて行った。小さな店が並んでいた。クッションカバーの店があった。色彩もデザインもとても斬新できれいだったので、先輩の先生方と家用に購入した。それからゆっくりと南に向かって歩道を歩いたが、特別なものはなかったので、駅に戻り、地下鉄に乗り、シテ島のシテ駅で降りた。
そこから歩いて、ノートルダム寺院へ。大変な人混み。機関銃を持った兵士が3人毅然と歩いていた。ああこうなんだという気持ち。やはり世界とはこのような状況なのだ。気が引き締まった。ノートルダム寺院へ。非常に立派な建物。厳然と立っている。人が多く並んでいて、身体検査をされ、ようやく中に入った。豪奢な建築だった。外に出てしばらくセーヌ川の反対側の流れを見た。観光船が次々と通り過ぎていく。皆こちらを見て手を振っていた。人々は皆、パリを楽しんでいるようだった。
さて、モンマルトル(Mont-Martre)へ。そのあと、タクシーに乗ってサクレ・クール聖堂の麓の街に行き、そこから小さなケーブルカーに乗り、サクレ・クール聖堂のすぐ下まで行き、階段を上って寺院を見上げた。かなり雰囲気の違う寺院という感じがした。姫路にある仏舎利塔に似ていた。イスラム教の影響を受けているのか。中は本当に堂々とした寺院で格の違いを見た。外に出るとパリが見渡せた。この地より高いところがないような感じだった。中心部は高さ制限があるのだろう、モンパルナスタワーの様な高い建物はあまりないのでエッフェル塔がよく見えた。不思議な風車(ムーラン・ド・ラ・ギャレット Moulin de la Galette)も見た。何でこんなところにあるのだろう。モンマルトル教会の正面付近のテルトル広場を歩いた。芸術家がいっぱいいる村だ。本当にたくさんの人たちと画家が絵を売っていたし、似顔絵を描こうとしていた。絵はとても好きだが、ほしいような絵は全くなく、さっさと前を通り過ぎた。後の方から小さなトレイン(プチ・トラン)が来た。これに乗れるようだった。まだかなり空いた席があり、数ユーロで乗れた。ぐるぐると回りながらどんどん坂道を降りた。着いたところは左側に赤い風車のあるムーラン・ルージュ(Moulin Rouge)が見えた。今日の夜はムーラン・ルージュに行き、ショーを見る予定だ。手前のカフェに入り、コーヒーを飲み、トイレを借りた。しばらく待って、ムーラン・ルージュの入り口の前に並んだ。たくさんの人たちが並んで待っていた。Nさんが来てくれ、受付をしてくれた。カメラなどは預けなければならないのだが、Nさんの顔でフリーパスに近かった。真ん中のあたりの席。中は結構広い。小さなテーブルに案内され、しばらくするとフレンチが夕食として出てきた。ワインを注文し、運ばれてきた肉などを食べた。夕食が終る頃、ステージがじわじわと用意されていくのがわかった。ついにショーの始まり。普段あまり見たことがないので、感動の連続だった。女性は大変美しく抜群のスタイル、しかもほぼヌードに近い衣装である。彼女たちはバレーのプリマを目指しているような子が多く、身長が高すぎるとかの理由でバレリーナになりきれなかった女性達と言うことで踊りのレベルが大変素晴らしかった。ここで踊っていたということで後はどこにでも行ける、就職できるというラインらしい。改めてすごい。合間に喜劇があり、言葉はわからないがとてもおもしろかった。ショーという素晴らしい芸術を満喫した。2時間弱だったと思うが、存分に楽しめた。外に出てNさんが用意してくれていたタクシーでホテルに帰った。
5日目 朝が来た。ホテルからチュイルリー公園の移動遊園地の観覧車が見えた。朝食でもレストランから同じ風景が見えた。
今日はアヌシーに出発する。コンシェルジェ氏にアヌシーのお天気はどうですかと聞いたら、調べてくれ、良いお天気と答えてくれたが、愛想は悪かった気がする。ホテルをチェックアウトし、リヨン駅にタクシーで向かった。タクシーの運転手さんに「どのくらい時間がかかるんですか」と勉強した、フランス語で聞いたら鼻で笑われたが、15分ほどと答えてくれた。リヨン駅はそれほど遠くなかった。パリは方向によって、駅が違うのだ。だいたいヨーロッパの大きな街はそういうところが多い。昔の建物が非常に多く残っているから、中央に大きな中心の駅を造るのは難しい。だから乗り換えが大変である。東京もようやく完全な中央駅になった。ここでもたくさんの護衛兵というか戦士が機関銃を持って警護していた。
リヨン駅からTGVに乗り、アヌシーに向かう。ほとんどまっすぐな線路をズーと走るという感じ。日本のような山や谷が少ないので、広い平地をどんどん走っていく。周りはほとんどが牧草地のようで、牛たちが草を食んでいる。いろいろな種類の牛がいるようで、あるところではかたまりとなり、あるところではばらばらに広大な牧場を楽しんでいるようだ。牛がいないところは畑になっている。木もほとんど少ない。かなりスピードは出ているが、乗り心地は良い。少し丸い形で空気抵抗も少ないよう。混雑もしていないので、リラックスできた。途中いろいろな駅に停まったが、これといった駅は記憶がない。アルプスに近くなるとスピードが落ちて、湖の周りをぐるりと回ったり、山の周囲をぐるぐると回転して、せいぜい60km/hくらいの状況のようだった。山もどんどん高くなり、石灰岩の岩がせり出してくる景色に変わってきた。景観はとてもすばらしい。日本ではこれにトンネルを造ってどーんと走るのだろうが、いろいろな状況があるだろうからわからない。日本では別の方法でできるだけ早く着くよう計画するだろう。
3時間ほどでアヌシーに着いた。こぢんまりした街だ。駅を出るとSさんが迎えに来てくれていた。インテリの女性でこちらに住んでいる日本人。こちらの自営の男性と結婚して、かなり裕福な方のよう。すぐにかわいいバスでホテルに向かった。ホテルは町外れで、バスはぐるぐると街を回りアヌシー湖の手前で右に曲がり、ホテルに着いた。きれいなホテル。チェックインを済ませ、部屋に。8階くらいのところだったが、窓からは美しいアヌシー湖が見渡せた。
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時間があったので、そのまま外に出てみることにした。エレベーターで降りるときに、日本人の中年のご夫婦と一緒になった。かわいいマルチーズを抱いていた。ああ、このホテルは犬と一緒に泊まれるんだ。このご夫婦はヨーロッパに住んでいるようで、オランダの方から来られているようだった。こちらの生活になれているようで、犬もどこにでも連れて旅行しているようだ。多分車で移動しているのだろう。余裕のある感じのご夫婦だった。とてもうらやましい感じだった。「うちにもトイ・プードル1匹いますが、置いてこなければ行けないのが、とても悲しいです。」といったら、「そうですね。」といわれた。
外に出るとお天気も良く、空がきれいで高かった。Sさんに案内してもらって湖岸まで歩いて、湖岸沿いの道を歩いた。まず湖の水が極めて透明度が高い。小さな水鳥、アヒルやカイツブリなどが楽しそうに浮かんでいた。水はとてもきれいで湖の底が透けて見え、白い砂が波うって見えている。
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歌や踊りも賑やかに、盛んに行われていた。途中、流れ込む運河様な川があり、ここを渡る橋が愛の橋としてよく知られているところで、船やボートもたくさん停泊して素敵な風景を示していた。街に近づくと流れ出る川があり、ここには観光船の船着き場があった。5隻ほどの観光船があった。明日はこれのどれかに乗るつもりなので、時間をチェックしておいた。
乗り場が少し不安だった。しかし、それほど広い港ではないので、何とかなりそうだった。時間は30分おきくらい。本当は今日の予定としてアヌシー湖畔のタロワール(Talloires)を訪れたかった。1896年セザンヌがタロワールに保養を目的に訪れた。セザンヌは「美しくはあるがあまりにも絵画的すぎて退屈」といったそうである。それでも彼の描いた「アヌシー湖」(ロンドン コートールド美術館蔵)は美しい作品との評判である。残念ながら時間がなく、街を散策することにしたのである。川の畔にどこかのBSの番組でアヌシーをしていたとき、大変大きなブーゲンビリアが家を覆っている映像を見ていてその場所を探したら、かんたんに見つかった。残念ながら花が咲いていなかった。ただブーゲンビリアはその枝を2階の屋根も越えてまるで家を守っているように見えた。
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川の流れを見ながら、ワインを少々飲んだ。人がスルスルと流れている。川に小さい魚達と水鳥達が戯れていた。気持ちの良い風景だった。食事をした後、少し街をぶらぶらして、ホテルに帰った。帰りも湖岸をゆっくり歩く。山の白い部分がオレンジ色に染まっていた。湖岸には花がずーっと飾られていて、小さなボートが並んで停泊していた。左側には芝生が広がっていて、人々はまだ夕暮れを楽しんでいた。ホテルに着く頃にはかなり日が落ちていた。振り返ると赤い空の中心に教会の塔が見えた。これはまたすばらしい。ホテルに帰り、美しい湖の夜景を見ながら、就寝。
6日目
朝、少し曇っていた。窓から湖を見てみると、霧がかかっていた。薄く太陽の光が差している。お天気はどうかなと不安だった。レストランで朝食。野菜や果物、パン、ハム、卵、ウインナー、サケなど。特に大きく変わるものはなし。朝食が終ると用意をして、すぐ南側の芝生を歩いてみた。花がたくさん植えられ、すぐに湖岸が迫っていた。曇っていたが、とてもすっきりとした雰囲気で気持ちが良かった。そのまま観光船に乗るため、町の方へ右手に伸びている芝生を横切ることにした。そうしたら大変な事になった。たくさんの犬の糞があらゆるところにあり、それらを踏まずに歩くのは非常に難しかった。よたよたしながら、なんとか芝生からホテルの境界線を越えた。上から見るとあんなにきれいなのに犬の糞だらけ。これは少し真剣に対処して欲しい気がした。フランスではセーヌ川の近辺も犬の糞が問題になっているという。確かに、犬の糞のためのバッグを持っている人は誰もいない。このあたりは日本の方が良いが、日本は逆にどこにも犬を入らせないという考えが強く、これは全然良くないことだといつも思っている。(続く)
2013年
パリ ニース
ニース
1日目
エールフランス航空で関空からパリ、ドゴール空港へ。ドゴール空港で乗り換えてニースへ向かう。初めてのルートなので緊張しながら空港を歩いて進んだ。掲示板をきちんとチェックしながら、確実に歩いたつもりだった。何とかニース行きの飛行機にたどり着いた。やはり誰も頼れないので心配だったが、日本人のツアーの人たちが後から来て同じルートに行くようだった。とりあえず、良かった。ニースには夜に到着。ニース空港は意外に大きな空港である。たくさんの飛行機が離着陸していた。出口のところまで出ると現地ガイドのOさんが迎えてくれた。そこから車でホテルに向かった。海に面したホテル、ハイアット・リゼンシー・ニース。Oさんがチェックインしてくれた。ここでも自分でしたかったがまあいいかと考え、部屋に入った。目の前にニースの大通りがあり、その向こうに暗い海が見えた。目の前に大きな柱とそれを支えるように横に大きな柱が造られていて、中央に大きな女の子の現代的なモニュメントが備え付けられ、海を見ていた。
現地時間9時頃だったが、ホテルのすぐ裏に当たるニースで一番の賑やかな通りは人であふれていた。通りに面した小さなレストランで軽食のような食事をした。隣で中年のふたりの女性が食事をしていたが、テーブルの下にチワワがいて女性のひとりがフォークで多分焼いていた鳥肉を食べさせていた。しばらくがりがり食べていたが、半分くらい残して後は飽きたようだった。時間は遅いし、こんな脂っこいものをこんな小さな犬に与えるなんてちょっと良くないのではないか。そしてヨーロッパでは犬がレストランに入るのは普通のことなのだ。
2日目
朝目覚めると青く輝く美しい地中海が目に飛び込んできた。感動。浜からすぐ近くの海を数人の人たちがのんびりと泳いでいた。かなりの老人もいて、浮いている感じ。楽しそう。歩道は広くジョギング、ウオーキングしている人たちがたくさんいた。幸せだよね。わんこも散歩。建物の屋根にカモメが多分食べ物を探していたのだろう。絵になる。
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夜になり、昨日食べたレストランの近くで軽いフレンチを食べた。あまり特徴はなかったが、雰囲気はあった。
3日目
朝快晴。道路が水に濡れていた。お掃除をしていたみたい。やっぱり、泳いでいる人、ジョギングしている人々、歩いている人々。かけがえのない変わらぬ風景。朝こんなに人々が海辺を楽しんでいることに感動。リタイアしたらこんな生活が最高である。
朝海岸を少し歩いてみた。メセナ美術館の向こうに有名なネグレスコホテル(le Negresco)が見えた。友人が泊ってあまり良くなかったと聞いた。僕たちにはとても泊まれないが。この海岸は本当に気持ちがいい。その後朝食。同じようなものを食べた。野菜、くだもの、鮭、ハムがおいしかった。今日はマチス美術館、マルク・シャガール美術館に行くつもり。マチス美術館にはタクシーで向かった。今日はガイドさんなし。マチス美術館は赤を基調とした古いきれいな邸宅だった。ニースの北側の丘にあるシミエ地区のローマ時代の円形闘技場を中心とした公園の中にあるのだ。中に入り、チケットを買い、マチスの作品と言うよりは生活の風景を見た気がした。絵画もおもしろいものが多かった。色彩が大変きれい。やはりさすがである。建物を出るとかなり崩れたローマ時代の遺跡があった。
その後、バス停がすぐ近くにあったので、マルク・シャガール美術館にバスで向かった。運転手さんにシャガール美術館前で止めてとお願いして、停留所で降りた。後のおばちゃんが親指を後に示してあっちだと教えてくれた。油彩の非常に大きな大作がかなり多く展示されており、これだけの大きな作品を見ただけでも初めてだったが、加えて、これほど多くの作品を一挙に見たのは初めて。感動の時間。じっくり時間をかけて見た。
広い庭にカフェがあり、そこでピザパンを食べた。普通の感じ。陽ざしは強かったが、日陰は涼しい。カフェのすぐそばに大きな樹があり、その樹に蝉の声が聞こえた。ジッジッと短く泣いていた。一匹だけだった。欧州では初めて蝉の声を聞いた。道路に出てタクシーがたまたま通ったので、手を挙げたら止まってくれた。城跡、ラ・シャトーへ行きたいと言ったら細い道をぐんぐん上って頂上近くまで連れて行ってくれた。少し歩いて登り展望台に着いた。もう本当にすばらしい景色が目に飛び込んできた。緩やかなカーブを描いた海岸沿いに美しいオレンジ屋根の街が調和して山の麓に迫り、なだらかな山々も優しくひとつの絵画を形成しているようだった。今まで見た風景の中でもトップに入るだろうと思う。なんて美しいんだ。なんて素敵なところなんだ。
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4日目
いつもの朝だった。空は青く、波が静かに寄せていた。老人が沖でゆったりと流されていた。朝食前にプロムナードを散歩した。浜はきれいで水もきれい。東から日が昇ってきた。帰りたくなかった。朝食後Oさんが来てくれてホテルをチェックアウトし、車でニース空港まで行った。ニース空港からドゴール空港に向かった。さよならニース。また来たい。
パリ
ドゴール空港にはNさんが来てくれていた。そのままハイヤーでインターコンチネンタル・パリ・ル・グランドに。チェックインしてもらい、実は自分でしたかったのだが、お部屋へ。すぐ目の前にオペラ・ガルニエが見えた。すごい。Nさんとは2年ぶり。相変わらずおもしろい人だが、とても忙しい様子だった。ガイドが一人調子が悪く、カバーするのに大変そうだった。
時間があったので、僕たちだけでマレ地区へ出かけた。地下鉄で行き、すぐ近くの建物の中に入って、中庭を通り抜け、マレ地区に入った。不思議な古い街という感じ。歴史のある建物、お店、レストラン、カフェがあり、ゆるゆると歩いて楽しんだ。ゲイの旗などもあり、そのような街なのだと思うと、それらしいカップルがあちこちに歩いているような気がした。とりわけ何が凄いというものもないし、きれいなというところでもない。カフェの勤務らしい女性が店の前でたばこを吸い、そのまま道路際の水の流れている排水路に捨てた。見るとそのような風景はあちこちにあり、皆その辺にゴミを捨てていた。その排水路は量は多くないが、勢いよく水が流れていて、ゴミやたばこの吸い殻を流してしまうようなシステムらしい。どこかに流れ込むのだろうか。
夕食はオペラ・ガルニエの近くのレストランで食べた。あまり美味しくない。
5日目
翌朝、同じようなビュッフェの朝食。サケ、ハムが多い。野菜や果物は美味しい。朝Nさんが迎えに来てくれていて、乗り込んだ。
今回のパリでは何かの雑誌で見つけたガルニエ・ティエボー Garnier Thiebaut というテーブルクロスの店にいきたいと思い、地下鉄で行き方を勉強していた。とてもきれいな柄のテーブルクロスで Rennes方向の12番線でsavres babylone という駅で降り、歩くつもりだったが、Nさんが連れて行ってくれるというので、そのまま車で向かった。お休みだった。外からウインドウを通して見た。きれいなテーブルクロスが展示されていて、残念だった。この時期にはあらかじめ調べておかなければならないようだ。日本でもインターネットで購入することができるようだ。(現在は閉鎖しているよう。)南フランスの方に工場があるようだ。ハイヤーでそのままジベルニーに向かった。高速を飛ばしていく。運転手さんは日本人でもうパリ40年以上という。Nさんから色々な話がまた聞けて楽しかった。(続く) ジベルニーは本当に小さな村。モネだけのためにたくさんの観光客が来ている。モネの館に入った。驚きの瞬間。
庭にはたくさんの種類の美しく花々が咲き乱れ、きちんと管理され、計画されて維持されている感じがした。多分気温もちょうど良いのだろう。日本庭園を模したといわれる庭も美しく調和という感覚を大切にしていたのだろう。モネの池は空と雲が流れていて今まで見てきたたくさんの絵の通りだった。感動の連続だった。さらに驚いたことはモネの館にはたくさんの浮世絵が飾られていた。知ってはいたけれどこれ程すごいとは。よほど日本の浮世絵に心を引かれ、多大な影響を受けたと思われる。パリに帰り、日本料理のレストランが建ち並ぶ通りで、和食のお店に入って食べた。普通の和食だったが、美味しかった。そこからオランジェリー美術館へ向かった。Nさんは忙しいため残念ながら僕たちだけでオランジェリー美術館に入った。Nさんは美術の専門家で絵画についても大変詳しいのだ。それでもオランジェリー美術館は本当にすごい。曲面の壁にどーんとモネの絵、特にモネの睡蓮が圧倒的だった。その他ルノアールや有名な画家の絵が無造作にたくさん展示され、桁違いの様子に圧倒された。そのまま美術館を出て、しばらく歩いた。パリはすてきだ。セーヌ川をぼーっと見てホテルまで帰り、ホテルのレストランで食事した。普通。そのレストランからもオペラ・ガルニエが見えた。マロニエの葉の先が少し、黄色くなり、パリはもう秋が来ているようだった。
6日目
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ここからマルモッタン美術館(Musee Marmottan monet)へ。タクシーでマルモッタン美術館まで行った。静かな町外れという雰囲気。立派だが、普通の館という感じ。入るとやはり元々個人の屋敷なので、そのまま絵画や銅像がおいてある。有名な画家の絵がたくさんあり、すぐ近くで見ることができる。モネの作品もかなりあり、印象派という名の元になった「夕日」が展示されていた。これはすごいことなのだが、強い印象は受けずしばらく眺めた。しかしどの絵もタッチが素晴らしい。この美術館の凄いところは本当にすぐそばで顔を近づけてモネの作品を見ることができることである。信じがたい。もちろんそのほかの有名な作家のものも見ることができた。今日は解説してくれるNさんがいないのでぶらぶらと鑑賞して、ホールで休んだ。庭があり、お隣の屋敷が見えていたが、マンションのようだった。落ち着いた気分になり、マルモッタン美術館をでて、地下鉄の駅まで歩いた。 途中に公園があり、ゆっくりと歩いていると二人の少年、中学生くらい、がカメラを持って近づいてきて、最初はフランス語で話しかけてきてフランス語しゃべるかと聞いてきた。ノンと答えたら「take photo for you」と言って写真を撮ろうとしたので「ノン、ノン」といって強く手を振ったら、離れていった。この子達は写真を撮ってお金を取ろうとしたのだろう。その後もカメラを抱えてふらふら公園をいったり来たりしていた。左側の芝生の中央にある樹にピンクの花がたくさん咲いていた。公園のほとりを歩いて行くと、右手にLa gare という駅という名のレストランがあった。
その通りの左側のレストラン(Bistro de la Muette)に入った。店の中はたくさんの人で混雑していて、サンドイッチとサラダを食べた。味はいまいちでまあ日本の定食屋のような感じだった。Muette は地下鉄の駅でそこからマルソー駅まで行き、そこで降りた。この駅から高級ブランドで有名なモンターニュ通りをシャンゼリゼ通りまで歩くことにした。豪華そうな店が並んでいたが、入り口に非常に大柄のボディガードのようなカラードの男性が立っていて何となく入りにくかった。入ってぐるっと歩いてみたが、それほどどうということはなかった。品数も少なく、奥に超高級品を隠しているのかと思ったくらいである。
しばらく歩いていると正面に見たことのある日本人カップルがこちらの方向にあるいてきた。「あっ」、クリステルだ。滝川クリステルと小澤柾孝だった。カメラを出して写そうとしたが、ポケットから出てこない。クリステルは小澤君の陰に隠れて歩き、通り過ぎてしまった。過ぎてから道路の反対側に渡り、そそくさと消えた。そういえばこのふたりは噂になっていたらしい。妻は気がつかなかった。遅まきながら撮った写真は小澤君の後ろ姿とその向こうにいるはずのクリステルの髪が少し見えているといった感じ。明らかに日本人を避けていたと思われる。申し訳なかった気がしてきた。
その後、シャンゼリゼ通りを歩き、チュイルリー公園を通り、ルーブル美術館まで歩いた。ここから歩いて、お土産を買おうとデパート、ラファイエットに向かった。真ん中に大きな広場があり、天井が円く大きな鉄骨とガラス、ステンドグラスで作られ、色彩もきれい形も申し分ない美しさだった。この天井を見ながら2階のカフェでチョコレートケーキとコーヒーを飲んだ。ケーキはとても甘くおいしかった。そのまま上の階にあがり、お店を覗いたが、もう大変な混雑で、店舗に入れない状態、黄色いテープで仕切られていた。並んでいるのはレイによってC国の人たち。またか、うんざり。ボッテガ・ベネタの売り場に何とか入れたら、なんだかK国語?、C国語で聞かれたような気がした。がっくり来て知らん顔をして商品を見たが、日本の地元の百貨店のヴェネタよりも小さい店で商品もそれほど珍しいものはなかったので、早々に退散した。フランスのデパートもC国人に占拠されていた。そのほかのところも眺めるだけにして、ラファイエットから出て、タクシーでエッフェル塔に向かった。
エッフェル塔には前回時間がなく登れなかったので、今回は登ることにした。足のところ4方向にそれぞれにエレベーターがあった。どこも人が多くどのエレベーターに乗るか色々考えたが、待っている人が一番少ない列に並んだ。esquiere とあったが、実は階段だった。僕はそれがエレベーターのことと間違えていたのだ。そういえばグングン登っているエレベーターは目の前にはない。それでも長い列を歩いていると列のコントロールをしている係員から「ジャポネーズ?」と聞かれたので「うい」と答えたら「アニメー」と言って喜んでくれた。階段はたくさんあった。もう日が暮れていた。夜景はきれいだが、穏やかで静かな感じだった。東京のようなきんきら派手ではない。光はオレンジ色で控えめだ。階段を上るにつれてシャンド・マルス公園が見えているようだ。小さな灯りの列しか見えない。左の方にセーヌ川が見えている。エッフェル塔の西側の階段なので見える方向が決まっているので少し残念。少しずつ登って行くと風をかなり感じるようになり寒くなってきた。それでもあきらめずに登って行った。若い人たちがどんどん抜いていく。途中で2階に当たる階で休憩ができた。四方を眺めた。すばらしい光景だった。明かりは暗いがとても雰囲気のある、オレンジの明かりが調和をなして美しく輝いていた。そのまた上の階へまた階段を上った。かなり気温が低くなってきているようで、涼しいというよりは寒い感じがした。その上の階まで上り、もうひとつエレベーターで上まで上れるのだったが、たくさんの人たちが待っていたため、あきらめた。いろいろなお店があったが、だいたいはエッフェル塔の模型やプラモ、絵はがき、お菓子などでほしいものはなかったので何も買わず、しばらく景色を見て、くだりのエレベータに乗って降りることにした。下りのエレベーターには普通に乗れた。いっぱいだったが、あっという間に降りた。降りて、またエッフェル塔を見上げた。やっぱり凄い。対岸に橋をいったん渡って写真を撮り、あまりに人が多いので、そのままタクシーで帰ることにした。ホテルに帰り、コンシェルジェにレストランを聞いたら、オスマン通りの向こうにそれほど高級でないフレンチレストランがあるということで、予約をしてもらい地図を書いてもらって、歩いて行くことにした。地図を見てイタリア通りを歩き、地下鉄駅 Richeileu Drouot の手前を左に曲がり、オスマン通りを越えるとすぐに左にあった。お店の名前はプチ・リッシェAu Petit Riche という。すぐにわかった。こぢんまりとした古くてかわいいレストランだった。ハウスワインを飲み、レンズ豆のサラダ、パスタ、魚、肉類を食べた。おいしかった。歩いてゆっくりホテルに帰った。夜景も素敵だった。右側にオペラ・ガルニエが見えた。美しい。
(続く)
意外と好きなのが、エッフェル塔で、この不思議の鉄の建造物がとても調和していた。お土産を買いにヨーロッパ一大きいデパートと言われているラファイエットへ行ったが、中国人ばかりで退却。
食べ物は美味しくない。農業国で野菜はとてもすばらしいが、肉類、魚はほめられたものではない。高級レストランに行っていないので、フレンチは美味しくないとは言えないが、一般のものはバリエーションも少なく、食事には苦労する。
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