たばこ誤飲
5歳以下の誤飲で一番多い事故がたばこを飲み込むものです。
1歳前後でたばこを飲み込んだということで、電話がかかったり、救急でつれて来られる子どもがかなりあります。ニコチンは胃から吸収されるのはかなり遅いので、実際にニコチン中毒になることは少ないといわれています。
症状
ニコチンが吸収されると、30分前後で嘔吐、よだれが多くなる、腹痛、下痢、めまい、顔色が悪くなる、興奮、けいれんなどが現れてきます。
治療
ほとんどの場合はちょっとかじった程度で、口の周りにタバコの葉がついていることがあるくらいで、あまり飲み込んでいないで、心配ないことが多いのものです。
飲み込んだ量が少なければそのまま様子を見ます。少し飲み込んだ場合でも中毒量より少ない場合はお茶などを飲ませて、吐かしてみましょう。吐かせ方はのどの奥に指を入れ、舌の奥をぐっと抑えます。これで吐かない場合はあまり無理をしないようにしてください。
かなりの量を飲み込んだと思われる場合は、病院に連れていき、胃洗浄という、胃の中を洗う、治療を受けましょう。胃洗浄という治療は子どもにとって、とてもしんどい治療です。
致死量はたばこ1本分です。
注意すること
灰皿代わりに使った缶の中のジュースや水にニコチンが溶けだしているときには、たくさんのニコチンが溶けていることが多く、これを飲んだ場合にはたばこをかじったよりも危険です。すぐに胃洗浄などの治療が必要です。
大切なことは子どもの手の届くところにタバコなど口にはいるようなものを絶対おかないことが必要です。このことは手を伸ばして、ものを取ったり、ハイハイするようになると手にとって口に入れるようになりますので、よく気をつけてください。
タバコは比較的安全なものですが、家庭の中で大変危険なものはたくさんありますので、注意に注意を重ねてください。後で取り返しの付かないことになります。
妊娠中はタバコは胎児つまりおなかの赤ちゃんに悪い影響があります。また、子どもの発育にとって、周囲にタバコがあるのはいいことではありません。子どもができたら、タバコはやめましょう。また、どうしてもやめられないのなら、家の中では禁煙にしてください。成長してもできるだけタバコを早くから吸わせないように心がけましょう。→リンク→マナベ小児科のホームページ