頭を打ったとき
転倒、転落、交通事故、殴打など、子どもはよく頭を打ちます。ショッピングストアのカートから、階段から、あるいはつまずいてなど、いろいろなところでよく打ちます。
頭蓋骨骨折や頭の骨の中に出血をしてくるものが心配です。こどもの頭蓋骨は大人に比べて柔らかいので、衝撃が軽くても重症になることがありますので、注意が必要です。
症状
外傷直後に出るものと、数時間ないし、数日後に出るものとがあります。
軽症の場合
外傷後、泣き出して、嘔吐することがあるが、そのほかはほとんど無症状。
中等症
外傷後、泣き出し、過敏状態、頭痛、悪心、嘔吐、めまい、傾眠傾向、軽度意識障害などをしめすが一時的。
重症
外傷後、生あくび、けいれん、重度意識障害、顔面蒼白、麻痺、呼吸不整、高すぎる高熱、低体温など重篤な状態になる場合。
この状態は大変危険です。
少し様子を見て良い場合
@外から見て、全く変わった様子のないとき。
A直後に吐いたが、その後、普通の状態に戻っている場合。
B症状の軽症の場合は様子を見て良いでしょう。
※この後中等症以上の症状が出てきたら、直ちに脳神経外科を受診しましょう。
どのくらい時間がたてば大丈夫か
急性の強い出血は24時間以内に出てきますので、この間は十分経過観察しましょう。
2〜3日後に症状が出てくる場合があるので、この期間までは安心はできません。
1週間を過ぎるとほぼ大丈夫です。
家庭での注意
24時間以内は連れ歩いたり、あまり無理をさせないで、安静にして様子を見てください。
お風呂も中止します。
緊急を要する症状は
外傷直後から、または意識がはっきりしている時期(数時間)を過ぎて、繰り返し嘔吐したり、けいれんや意識障害(呼びかけても、つついても反応しない、おこそうとしても起きないなど)、麻痺などがあれば直ちに救急車を呼び、脳神経外科を受診しましょう。