喘息発作のないときの心構え
発作がないときには、発作のしんどさを忘れていることが多いものです。年中発作のある子供は別にして、一般には春や秋の発作の起こりやすい季節が来ると突然発症してきます。予防のためにはいつも発作が起こらないように気をつけておく必要があります。
1)食べ物
特に制限はありません。疲れたときや、睡眠不足、興奮したときの過食は禁物です。また、食べると発作がでるものは当然中止します。
2)運動
運動で発作がでる人(運動誘発性喘息)以外は積極的にしましょう。外にでて、活発にお友達と遊ばせましょう。散歩のような軽いものから始めて、体操やジョギング、なわとび、鉄棒、サッカー、テニス、水泳など何でもいいのです。子どもが興味を持って楽しめて、続けることが出来る運動を選ぶことが重要でしょう。おとうさんやおかあさんが一緒になって出来ることがいいですね。生活に自信をつけます。
運動をすることで発作が起こる運動誘発性喘息の場合
喘息を持つ子どもの半数は運動誘発性喘息があるといわれています。この場合、静かにしていると、30分くらいでおさまってくることがほとんどですので、あまり神経質にならず、発作の起きない程度に毎日無理なく運動を続けてみましょう。
そうすると運動量が増えても発作が起こりにくくなってきます。
また、発作の様子を見ながら出来るだけ鍛錬をしましょう。すぐには効果が出ませんが、根気よく毎日続けてください。
鍛錬の方法
自律神経の調節力を高め、消極的な喘息の子どもたちに自信をつけさせることができます。
薄着にしましょう。寝るときには直接暖めたりしないで、パジャマに着替えます。朝も下着を暖めたりしないようにします。
冬でも朝の洗顔は出来るだけ、冷たい水で洗いましょう。
冷水浴
お風呂から上がるときにはぬるま湯か水をかけてでます。冬はぬるま湯を体にかけ、足に水をかけます。なれてきたらだんだんと腰や肩の方にかける場所をあげていけばいいでしょう。
水をかけて冷やしたら、、浴槽に入り、暖めます。この冷やす、暖める、という方法を2から3回繰り返します。これを続けることで気温の変化に対応できるようになります。
冷水摩擦
冷たい水で搾ったタオルで拭いてでるという方法です。ヒヤッするのが皮膚には大切な刺激なのです。
乾布摩擦
皮膚の血管をつよくするだけでなく、自律神経を強くする効果があります。毎朝、3分間くらいで結構です。乾いたタオルで、手、足、胸、背中の順にごしごしと皮膚が赤くなるまでこすります。このときには絹のタオルが皮膚を痛めないのでおすすめです。
皮膚がつよくなると、気管支がつよくなります。またかぜをひかなくなり、喘息発作の予防効果があります。 3)睡眠
しっかり睡眠をとります。規則正しい生活を心がけます。生活のリズムがくずれると発作が起こりやすくなります。
4)環境
部屋は日当たりと風通しの良い部屋が理想です。
ほこりやカビはもちろん大敵です。ぬいぐるみは良くありませんね。ウレタンスポンジヤやポリエステルのおもちゃの方がいいでしょう。家族の吸うタバコはやめていただくか、外で吸ってもらいましょう。そのほか、接着剤、殺虫剤スプレイ、花火や線香の煙を気をつけてください。
5)動物
犬、猫、小鳥、ハムスターなどは避けておきましょう。
接触して、発作がでたり、鼻がかゆくなったり、くしゃみがでたり、目がかゆくなったりするようであればアレルギーがあると考えていいでしょう。
6)予防
かぜは発作の原因として非常に重要です。特に春と秋の発作の季節にはかぜをひかないように心がけましょう。人混みを避ける、うがいや手をよく洗うなど小さなことが大切です。
発作時の呼吸障害を軽くするために腹式呼吸の練習をしたり、喘息体操の仕方、などマスターしておきましょう。
7)薬物
発作の時に使用する薬は医師に相談して、予防薬を内服したり発作止めを常備薬として用意しておきましょう。