昆虫アレルギー
ゴキブリ
夜行性で気温が25度以上になると活発化します。通常は夏に繁殖しますが熱源のある場所では年間を通じて見られます。感作率は16.1%と高く、全年代でも上位12位に位置づけられています。
市街や排泄物を吸入することにより気管支喘息、アレルギー鼻炎を引き起こしてきます。
蛾
屋外だけでなく室内でも発生し、ダニや杉に続いて高い特異的IgE陽性率を示します。屋外では樹木に発生し、光(灯り)に誘因されます。室内では穀物に発生する種(ノシメマダラメイガ、成虫で6-9m)や衣類に発生する種(イガ、成虫で4-6mm)などがあります。
感作率は31.1%と高く、全年代を通じて4位と位置づけられています。ゴキブリに感作されている患者さんで、喘息で入院リスクが高いという報告もあります。1)
成虫の鱗粉や幼虫の糞がアレルギーの原因になります。
ユスリカ
池、湖沼、河川、用水路、水田、側溝、プールなど流れの少ない水域で春から初夏と秋に集中して発生します。汚れた水域でもきれいな水域でも、環境に応じ種類の異なるユスリカが発生するため日本で数千種ものユスリカが確認されています。
発生時期は3月から12月上旬まで、夏から秋の季節に最も多く発生します。
細かい塵となった死骸を吸入することでアレルギー鼻炎や気管支喘息を発症してきます。
1)Rosensteich DL et al*N Engl J Med 336(19);1356-1363,1997