ナッツアレルギー



ナッツおよびピーナッツのアレルギーは症状が比較的重篤で、耐性を獲得しにくく、近年その発症率が上昇しているといわれています。耐性が獲得しにくいということは なかなか大きくなっても食べることができるようにならないということです。ナッツ類とピーナッツ類(マメ科)は分類上異なりますが、ピーナッツアレルギー患者の1/3がナッツアレルギーを示すと報告されており、両者の共通抗原の存在が知られています。

厚生省アレルギー物質を含む食品に関わる表示義務より以下のものが示されています。
クルミ、アーモンド、ハシバミ、カカオ、ココナッツ、ピーナッツ、ブラジルナッツ、カシューナッツなどが適応になります。

植物学的にはピーナッツはマメ科であり、クルミ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツはそれぞれ別の科に分類されます。アーモンドはバラ科の種実でリンゴや杏の仲間に入りますが、果肉ではなく、種を食べるという点でナッツ類に分類されます。カシューナッツでは他のアレルギー疾患を併発せず、単独でアレルギーを認めるケースも多い特徴があります。個別に診断する必要があります。

ウルシ科カシューナッツ、ピスタチオ
クルミ科クルミ、ペカンナッツ
バラ科アーモンド
カバノキ科ハシバミ(ヘーゼルナッツ)
サガリバナ科ブラジルナッツ
ヤオギリ科カカオ
ヤシ科ココナッツ
マメ科ピーナッツ

診断
食物アレルギーの確定診断には経口負荷試験が有用ですが、ナッツおよびピーナッツは誘発症状が重篤で負荷試験を実施することが困難であることから、接種後の誘発症状を予測できる検査法としてCRD(component Resolved Diagnotics)が注目されています。CRDとはアレルゲンをアレルゲンコンポーネント(構成蛋白)単位に分解し、これに対する特異的IgEを測定することで診断をおこなう方法です。
菓子などによく使用されるヘーゼルナッツの種々のアレルゲンコンポーネントに対する特異的IgEを測定した結果、ヘーゼルナッツアレルギー患者と耐性獲得患者では特異的IgEが陽性を示すコンポーネントのプロファイルに大きな違いが認められたことが報告されています。

治療
最近では食物アレルギーに対して経口免疫療法が試みられるようになってきました。ヘーゼルナッツアレルギー患者を対象に、ヘーゼルナッツアレルゲン抽出液を舌下に留め、はき出す舌下免疫対症療法を8-12週間実施した結果、良好な成績が得られたと報告されています。
将来的には食物アレルギーの診断および治療における選択肢になる可能性があるようです。

花粉症との関係
クルミ、ヘーゼルナッツなどのナッツは果物、野菜と共にカバノキ科(ハンノキ、シラカンバ等)花粉症に合併する口腔アレルギー症候群(OAS)の原因食物としても知られています。これは花粉、果物、野菜とナッツ類に存在する共通抗原が原因と考えられています。

ナッツを含む食品の1例
主食 パン、和え物、カレー
菓子 チョコレート、杏仁豆腐、アイスクリーム、ケーキ、クッキー、リキュール
その他 シリアル、食用油、担々麺

イムノキャップ アレルゲンコンポーネント
 f423 Ara h2(ピーナッツ由来) ピーナッツアレルゲンコンポーネントの一つで、り Phadia ALLAZIN allegy News winter
CRD ナッツアレルギーと診断 栗原和幸先生のパンフレットより

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