乳児健診のかかり方
乳児健診は赤ちゃんの栄養状態、発育、知能運動の発達などチェックするものです。
生後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、1歳半、2歳、3歳の頃に診察を受けて下さい。
生後1ヶ月はお産をされたところで見ていただくことが多いと思いますが、私は長い間未熟児、新生児をケアしこの手で未熟児をたくさん世話をしてきました。生まれてすぐの病的な赤ちゃんを診ていましたので、生後1ヶ月から赤ちゃんの診察をしたいと思っています。
小児科医は産まれたらすぐに子どもは小児科にと考えています。お母さん方が、病院でお産をされたときに病院ではお母さんの検診は産科で、赤ちゃんの健診は小児科でするでしょう。病院では生まれたらすぐに小児科が管理します。というわけで、私自身は生後すぐからでも健診をする用意がありますので、お気軽に来院していただければと思います。
ワクチンの指導や、発達の評価も早いうちからできますし、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患についても早くから予防を始めることができます。
健診票
母子手帳の裏の方に3枚乳児健診票があります。健診のとき無料になります。これを必ず使ってください。使われていない人が大勢います。
1歳になるお誕生日の前の日までしか使うことができませんので、それまでに必ず健診を受けて下さいね。
市町村による健診
市町村によって違います。倉敷市は1歳半と3歳で市役所、児島では児島支所で日時を指定して行っています。これも利用されるといいですね。
このところとても残念なことが続いています。湿疹がたくさんできていても、私の所に来ていだけるのは3ヶ月、ひどいときには6ヶ月から9ヶ月くらいで来られます。もっと早く治療を始めてあげればアトピー性皮膚炎にならなくてすんだのにと思われる子どもさんがとても多いのです。また、黄疸が残っているのに、生後2ヶ月直前に来られたりと、安心できない黄疸があることをご存じないのです。
このところ顕著なのが、お産を産院でされ、そのまま助産師さんによって1ヶ月、3ヶ月健診、ひどいところでは9ヶ月健診までしているところもあります。そして母子手帳に心雑音がないとか、所見が書かれています。また湿疹に対して軟膏(保湿クリームなど)が投与されていたり(もらったと言われる)するのですが、これは厳密に言うと医師法違反です。
多分お産には一生懸命されて評判が良い助産師さんなのでしょうけれど。
しかしながらどうして医師でないものが乳児検診の所見の項目に所見を書くことができるのでしょうか。産科医ならまだしもです。
いつから助産師さんというのは小児科医に変わって赤ちゃんの健康診断をするようになったのでしょうか。これからお産をされる皆さんはこれが本当に良心的で誠実なことだと思いますか。
このようなことは赤ちゃんの重大なことを見逃す可能性のあるとても危険なことです。ですから私は何度も言いますが、少なくとも1〜2ヶ月までには一度小児科専門医に診せてください。