日本脳炎
日本脳炎ウイルスの感染によって起こります。 原因
豚などの体内で増えたウイルスが蚊(コガタアカイエカ)によって媒介され、感染します。 豚は、特にコガタアカイエカに好まれること、肥育期間が短いため毎年感受性胃のある個体が多数供給されること、血液中の言うする今日が多いことから、最適な増幅動物となっています。
蓋の体内で増えたウイルスをコガタアカイエカが吸血し、人を刺したときに感染します。ヒトでの発症は8-10月に多いと言われています。人から人へは感染しません。
感染者がすべて発症するわけではなく、感染者のうち100〜1000人に1人が脳炎や夏かぜ様の症状で終わる人もいます。
西日本で豚の交代陽性率が高いことから、日本脳炎ウイルスを持った蚊が発生していると推測され、ヒトの発症リスクも持続しています。
アジアでは多く、毎年3-5万人の患者が報告されています。
日本脳炎抗体保有状態は予防接種の積極的勧奨を差し控えていた期間(2005-2009年)と、標準的接種年齢(3歳)未満の小児や50歳第を中心とした成人、高齢者に陰性者が多くなっています。
症状
感染から7〜16日の潜伏期間のあと、高熱、頭痛、嘔吐、めまいなどの症状が数日間持続します。
その後、急激に項部硬直などの髄膜刺激症状、羞明(しゅうめい)とともに、神経系障害が示唆される不随運動、振戦、麻痺、痙攣、意識障害へと進行します。急性脳炎になります。
死亡に至る場合もあり、特に幼少児や高齢者では注意が必要です。 治療
入院して、安静にし、輸液を行ない、脳内の圧力を下げる治療を行います。それ以外にウイルスに直接効果のある薬や脳の機能を良くするような薬を使用します。
予後
脳炎にかかったときの致命率は約20〜40%、神経の後遺症を残す人が多くいます。 脳内に日本脳炎ウイルスが達し、脳細胞が破壊されたためであり、破壊された脳細胞の修復は難しいのが現状です。
また、生存者の45-70%に精神障害などの後遺症が残り、小児では特に重度の障害を残す危険性が高いと言われています。
予防について
ワクチンで予防できます。きちんとワクチンをしておいてください。
2016年4月1日から北海道でも日本脳炎ワクチンが定期接種になりました。東南アジア、中国、インドなどに旅行に際しても注意が必要です。