皮膚カンジダ症
皮膚カンジダ症とは
皮膚や消化器粘膜の常在菌であるカンジダ菌による角層における表在性感染です。
小児では主におむつ部に生じる乳児寄生菌性紅斑が最も多く、次いで指間びらん症、鵞口瘡、爪カンジダ症、先天性皮膚カンジダ症があります。
症状
紅斑と鱗屑が主体で、紅色小丘疹、小水疱、膿疱が存在しますが、鱗屑は白癬に比べて薄く柔らかく、オブラート状に大きく剥げやすい点が特徴です。
乳児寄生菌性紅斑はおむつ皮膚炎としばしば鑑別が問題となりますが、皺の中まで病変が存在する点が異なります。
指間びらん症は、利き手の第3指間に好発し、紅斑、びらん、浸軟,鱗屑が見られ、指しゃぶりの子に多いのです。
爪カンジダ症は爪白癬との鑑別が難しく、正確には直接鏡検と培養により診断します。
先天性皮膚カンジダ症は母親膣カンジダ症が上行性に羊水感染を来たし、胎児皮膚に感染します。出生時より全身皮膚に、粟粒大の紅斑、丘疹、小水疱、膿疱を伴います。
一般状態は良好で、予後はいいです。
診断
直接鏡検で菌糸、胞子の確認またはサブローブドウ糖寒天による培養。同定で決定します。
治療
抗真菌剤のクリームの外用を行います。
(文献 15)