先天歯


出生時にすでに歯が生えているものを先天歯(せんてんし)といい、生後2か月以内に生えるものも含めて呼ばれています。先天歯は先天性歯とも呼ばれ、また魔歯とよばれることもあります。
異常に萌出(ほうしゅつ)が早いことが原因です。先天歯は、白くきれいな歯ではないことが多く、表面の歯の一番硬い組織のエナメル質が薄くもろい性質をもっています。 先天歯はほとんど一部で、奥歯まですべて生えているわけではなく、前歯が1〜2本生えている状態です。

症状
下顎乳中切歯部に見られ、哺乳時に舌下面が刺激され、潰瘍が形成されることがあります。生まれてすぐに歯があるので授乳の障害になったり、舌の下に当たることで傷つけてしまうこともあります。 接触痛などによる哺乳障害の原因となります。この状態を Riga-Fede 病といいます。 下の歯に多いようです。そのため、歯の付け根ももろく、自然に抜けることも多いです。

治療
必要があれば、歯の先端を丸めたり、場合によっては抜歯することもあります。自然に抜けてしまった場合、抜歯した場合、いずれの場合もその乳歯は生えてきませんが、 永久歯は生えてきます。抜けた後は、大人の歯が生える6〜7歳くらいまでは、その部分の歯はない状態となります。

※萌出:歯がはえてくること
※Riga-Fede 病:乳児期の舌下潰瘍のこと

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