類表皮嚢腫 粉瘤 epidermoid cyst
類表皮嚢腫とは
小児の外表良性腫瘍で最も頻度の高い物の一つです。乳幼児から全年齢で見られます。顔面、耳、、体幹上部、腰背部に好発し、数ミリ大から緩徐に増大し、炎症を起こすと発赤腫脹を伴います。
原因
表皮あるいは毛包漏斗部由来の上皮成分が真皮内に陥入したのう胞で、内部に角質塊を含みます。原因は不明です。 症状
中央に黒い面ぽう状の点状開口部を有するのが特徴です。被覆表皮とは密着しているのですが、腫瘤側面や下床との連絡はなく可動性を有する、やや軟らかいものです。
鑑別としては石灰化上皮種やせつです。
治療
炎症に対しては切開排泄を行います。根治術はのう腫壁から摘出する外科的治療です。数ミリ大以下であれば、ディスポパンチ針で中央部をくりぬくと自然消滅することが多いです。
乳幼児では麻酔が問題になるので全麻ができるまで待つこともあります。
(文献 66 156-157)