ジルベール症候群 gilbert syndome


ジルベール症候群 gilbert syndome
ジルベール症候群は、肝臓がビリルビンと呼ばれる物質を適切に処理しない軽度の遺伝性疾患です。 ビリルビンは赤血球の分解によって作られます。
家族に罹患者がいることもありますが、明確な遺伝パターンを確認するのは困難です。
ジルベール症候群は、女性よりも男性に多く見られます。約3〜5%といわれています。

発生機序は、肝臓へのビリルビンの取込みにおける複雑な欠陥が関与すると考えられています。多くの患者で赤血球の崩壊がわずかに促進されますが、この促進で高ビリルビン血症の原因を説明することはできません。 肝臓の組織像は正常です。
症状を伴わない軽度の非抱合型高ビリルビン血症以外に有意な異常は生じませんが、その影響はおそらく生涯に及ぶ疾患です。慢性肝炎やその他の肝疾患と誤診される可能性があります。
ビリルビンの除去に必要な特定肝臓の酵素のレベルが低下しているため、余分な量のビリルビンが血中に蓄積します。 ビリルビン値の上昇により、たいていは若年成人で偶然検出され,ビリルビン値は通常2〜5mg/dL(34〜86μmol/L)の範囲で変動し,絶食やその他のストレスによって上昇する傾向があります。
ビリルビン分画で非抱合型(間接ビリルビン)が優位となり、その他の肝機能検査値は正常、かつ尿中にビリルビンがみられないことから、肝炎と鑑別されます。貧血および網状赤血球増多がみられないことで溶血と鑑別されます。

症状
通常、症状がありません。 肝臓がビリルビンを過剰に産生し、黄疸(目や皮膚の黄変)を引き起こすことがあります。
特定のものは、ジルベール症候群の人の体内のビリルビンのレベルをさらに高める可能性があります。疾患になっている、月経、食事を断食する、運動しすぎるなど影響がある可能性があります。

診断
血液検査の結果を確認し、他の肝疾患を除外した後、ジルベール症候群を診断します。 肝機能レベルは通常、ビリルビンレベルを除いて正常範囲にあります。 ただし、血液中のビリルビンのレベルは頻繁に変化する可能性があり、血液検査を頻回に繰り返す場合があります。

治療
治療は必要ありません。肝疾患があるわけではないと伝えて、患者さんを安心させる方針です。

※新生児黄疸の原因の中でビリルビン抱合低下のタイプにこの疾患が記載されています。新生児から黄疸で見つけられることがあります。
※実際には上記の頻度ほど多くの患者さんは認められません。
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