血友病


血友病は血液中の凝固因子が欠乏していることによって、出血が止まらない状態になる病気です。伴性劣性遺伝の病気で特殊な場合をのぞき男の子にのみ発症します。血友病Aと血友病Bとあります。血友病Aは第[因子、血友病Bは第\因子が欠乏しています。
血友病Aが多く、男児10万人あたり7人の割合で発症します。遺伝病ですが、30〜40%は家族歴がなく、突然変異と考えられ、家族歴がなくても発症することがあるのです。

症状
新生児期には分娩時に、乳児期には少しの外傷で軟部組織に血腫(内部に血液が固まったもの)を形成しやすいものです。ことに6ヶ月以降に発症してきます。
運動が活発となる幼児期以後は関節内出血を繰り返し、関節の変形をおこしやすくなります。皮膚には斑状出血はあまりでません。抜歯、少しのけがでじわじわ出血しなかなか出血が止まりません。

診断
臨床症状と血液検査、血液凝固スクリーニング検査、主にプロトロンビン時間(PT)、フィブリノーゲン(Fbg)、部分活性トロンビン時間(APTT)を行います。
異常があれば、血液凝固因子活性の検査をして型を決めます。

治療
血友病Aには第[因子、血友病Bには第\因子の製剤を投与します。

生活上の注意
外傷や打撲に注意し、鼻血などの応急手当を子どもに教えておきましょう。頭部打撲にも十分注意をさせてください。

※かつてこの病気の治療のために使用した製剤の中にエイズウイルスが入っていて、血友病の患者さんにエイズが感染しました。現在はきちんと処理されています。


前の画面に戻る 白血病へ
禁転載・禁複製  Copyright 1999 Senoh Pediatric Clinic All rights reserved.