伝染性単核症
伝染性単核症とは
発熱が続き全身リンパ節がはれる病気です。幼児から年長児までみられます。 原因
主にEB(エプスタイン・バー)ウイルスがというウイルスが感染して起こる病気です。サイトメガロウイルスというウイルスによって起こることもあります。 症状
発熱が見られますが、かなり長く続くことが多く、抗生物質は効果がありません。咽頭痛があり、強い扁桃腺炎がかなり見られます。扁桃腺には白い膜のようなものがみられることがあります。ほぼ同時に頚部リンパ節、後頭部リンパ節、また全身のリンパ節が腫れます。
鼻閉や鼻声になることがあります。その他、肝臓や脾臓がはれ、発疹、黄疸がみられることもあり、まれには中枢神経の合併症を起こし意識障害が出現することもあります。 診断
症状と血液中に異型リンパ球といわれる単核の細胞が増えてくるためにこのような名前があります。
EBウイルスに対する血液中の抗体を測定して、確定診断します。
治療
特別な治療はありません。抗生物質も効果がありません。多くは2週から4週にかけて、自然に治癒します。
合併症として、肝炎によって肝機能異常を示すことがかなりあり、この場合肝炎の治療を行いますが、これも自然に回復していきます。
その他の注意事項
接触して感染しますが、日本では2歳前後でほとんどEBウイルスに感染したあとの抗体ができているといわれています。ほとんどは症状のみられない不顕性感染と考えられています。
※脾臓がはれているときには脾臓が破裂するという合併症がおこることがあるので運動は禁止しておきます。
※EBウイルス感染後、治療の難しい慢性活動性EBウイルス感染症を起こすことがあります。