線状苔癬(せんじょうたいせん)
線状苔癬とは
線状に配列する苔癬丘疹を特徴とする皮膚の慢性炎症です。原因はわかっていません。乳幼児から学童まで見られ、成人では比較的まれです。
症状
1)主に四肢、まれに体幹、顔にも生じます。
2)発疹はほぼ淡紅色の扁平な丘疹で表面にわずかな鱗屑と光沢があります。
3)このような発疹は線状に配列、延長していきますが、神経支配とは無関係です。
4)かゆみはありません。
5)数ヶ月で進行が止まり、1年ほどで自然に治癒します。
6)色調はさまざまであり、淡紅色から皮膚正常色、白色調を呈するものから時に脱色素班の場合もあります。
治療
1)自然治癒しますので、特に治療はいりません。
2)時にステロイド軟膏を使います。
3)爪母の近くの発疹にはドレニゾンテープ(副腎皮質ホルモン製剤 フルドロキシコルチド)の貼付を行います。(爪甲の変形をきたすため)
4)タクロリムス(プロトピック)の効果が期待できます。
(文献 15)