蒙古斑(もうこはん)
蒙古斑はお母さんのおなかの中で色素細胞(メラノサイト)が表皮に向かって出ていく途中に真皮の中にとどまって残ったため消えずに生まれてきたときに見られる青いあざです。
蒙古人種には出生時、90%以上に見られます。一つだけのこともあればたくさんあることもあります。
形は様々で境界がやや不明瞭なものが多いようです。
普通のタイプの蒙古斑は好発部位としておしり、背中にできます。皮膚面からは隆起していません。
四肢、顔面、腹部にできるものは異所性蒙古斑といわれています。
通常の蒙古斑では中心部は青色調が強く周辺に向かって薄く境界も明らかでないものが多くなるます。しかし、境界がはっきりしていて、青色調が強いものがあります(濃色型)。薄いものと濃いものとが共存することもあります。 経過
生後2歳頃までは青みがかってきますが、その後は徐々に薄くなり、10歳頃までには消えます。ただ成人になっても残ることがあります。(持続性蒙古斑)
濃色型も10歳頃までにはほぼ消えていく傾向はありますが、同様に残ることもあります。
異所性蒙古斑は、約3〜4%は成人になっても残ることがあります。
治療
治療は特にいたしませんが、濃色型の場合はレーザー療法にて治療することができます。
※異所性蒙古斑は特殊な代謝性疾患(ハンター症候群、ハーラー症候群)などで高頻度にみられることがあります。