単純性血管腫(ポートワイン母斑)
新生児の1〜2%にみられる境界鮮明な紅斑で、どの部位の皮膚にも見られます。拡大することも、自然消退することもないのですが、思春期以降に色調が濃くなり、暗紫色調となります。また、成人してからポリープ状に隆起してくることがあります。
顔面や側頭部には広範囲にあるものは、Sturge-Weber 症候群、四肢に広範囲にあるものは Klippel-Trenaunay-Weber 症候群である可能性があり、皮膚以外の合併症を伴います。
症状
出生時より見られます。皮膚面より盛り上がらない平らな、境界鮮明な赤色〜紅色斑で、色の濃さは様々ですが、ほぼ均一です。
血管腫であるため、ガラスで押さえると一瞬白く抜けますが、離すと元に戻ります。
泣いたとき、入浴時、発熱時、運動後など、全身の血液循環が良くなると赤みをまします。
治療
色素パルスレーザー(ダイレーザー)治療を行います。
治療後はT〜U度の熱傷となるので、こちらの治療を1週間ほど行います。
色素パルスレーザー治療は低年齢から開始するほど効果が良くより赤い色が消退しやすいです。
色素パルスレーザー治療の部位別の有効率は、顔、体幹、上肢、下肢の順に良いとされています。
文献 58