急性副鼻腔炎


 4〜6歳頃に最も多く、小児の3〜4%に起こるといわれています。かぜ症候群などにひき続いて(ときに溶連菌感染症、百日咳、麻疹に併発)、上気道から副鼻腔洞内への細菌が感染して起こります。細菌は、インフルエンザ菌と肺炎球菌が最も多く、他にブドウ球菌や連鎖球菌などがみられます。
副鼻腔洞口(鼻の中程)に分泌物を認め、鼻粘膜は赤く炎症所見が見られます。炎症の進みぐあいで
 カタル性副鼻腔炎
 化膿性副鼻腔炎 
 に分けられます。

症状
ほとんどの場合、頭痛(知覚神経の圧迫)、微熱(37〜38℃)、ときに悪心などを訴えます。鼻汁、特に膿のような鼻水になればかなりあやしいことになります。また鼻粘膜がはれるため一時的ににおいがわからなくなります。

診断
鼻の奥にねばい膿のような鼻汁を認めますと、耳鼻科の先生に診断していただきます。鼻鏡検査、顔面]線検査でそれぞれの洞の炎症を診断します。

治療
抗生物質を内服し、ネブライザー療法で通常2週間ほどで治ります。鼻腔局所には血管収縮剤など)のスプレーや鼻吸引で排膿を促します。

予防
抗生物質を内服します。また特殊な治療として副鼻腔を洗ったり薬物を注入することもあります。
かぜをひかないようにして、かぜをひいたあと、濃い鼻水が出たり鼻づまりが強いときにはこの病気のことがありますので、要注意です。私達小児科医はあやしいと思ったら耳鼻科の先生に相談します。
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