尿路感染症


尿が流れる道のことを尿路といいます。腎臓でつくられた尿は尿管という管を通って、膀胱に集められ、貯まったあと、排尿したくなったとき尿道という通路を通って尿道口からでます。腎臓から尿道までを尿路と呼びます。
この場所のどこかに細菌が感染すると尿路感染症といいます。腎臓に感染すると腎盂腎炎、膀胱に感染がおこると膀胱炎といわれますが、小児の場合は区別がしにくいので、腎臓が中心に感染がおこったものを上部尿路感染症、膀胱炎が中心の症状を示すものを下部尿路感染症と呼びます。上部尿路感染症の場合は上行性といって、膀胱から細菌が逆流するものと、血液から感染するものとあります。
下部尿路感染症は尿道口から細菌が逆流するものがほとんどです。

症状
上部尿路感染症
 発熱、頻尿(尿の回数が多い)、排尿痛、血尿、腹痛、嘔吐など。新生児、乳児では発熱以外不定なことも。
下部尿路感染症
 頻尿、排尿痛、頻尿
女性では下部尿路感染症を繰り返す傾向があります。

診断
検尿をして、尿の中に白血球が見られます。これは膿がでていることを示していて膿尿といいます。その尿を培養検査という細菌の有無の検査を行います。この培養検査で細菌数が105個が2回認められたら尿路感染症といえます。大腸菌が最も多いものです。これは病原性大腸菌とは同じものではなく大腸にいる普通の大腸菌です。

治療
抗生物質を飲みます。2〜3日で症状が落ち着いてきますが、7〜10日は再発予防のため続けて飲んでください。
新生児乳児の場合に高熱がでたり、哺乳力が落ちた場合など入院して治療します。

日常生活で気をつけること
@水分を多く取りましょう。
Aおしっこがでたくなったら我慢しないようにしましょう。
B便秘をしないようにしましょう。

再発予防
尿路感染症は繰り返す傾向があります。繰り返すと慢性腎炎の原因になります。再発を予防することが非常に重要です。
@症状がよくなってもしばらくは定期的に尿検査をしましょう。
A特に上部尿路感染症を繰り返した場合は尿の流れ方が異常がないか検査を受けておきましょう。
排尿するときに膀胱から尿が腎臓の方向に逆流していることがあります(膀胱尿管逆流現象)。また、腎臓や尿管に奇形が見られることがあるのです。このような場合には尿路感染症を繰り返すことが多いのです。

参考事項
病原菌は@大腸菌、Aプロテウス、Bクレブジエラである。
ほとんどを大腸菌が占める。新生児では80%を占め、2番目がクレブジエラである。
抗生物質はこの三大起因菌に対してはナリジクス酸(NA:ウイントマイロン)、ミノサイクリン(ミノマイシン)、セファクロール(CCL:ケフラール)、スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤(ST合剤:バクタ)などが効果がある。
1才以上ではNAあるいはST合剤、1才未満ではCCL、CEX(ケフレックス)を使用する。

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