心室中隔欠損症


心室中隔欠損とは
 心室中隔に欠損孔があるもので,先天性心疾患のなかで最も多いものです。欠損孔はごく小さいものから直径3cmくらいのものまであり,欠損の位置も様々ですが,中隔上部の膜様部欠損が最も多いです。

症状
 欠損孔の小さいものは、心雑音のほかは無症状で、自然に孔が閉鎖するものもあります。  欠損孔がかなり大きくなると,肺血流量は増加して肺のうっ血を起こし、呼吸促迫,呼吸困難,哺乳力低下,体垂増加不良などを認めます。肺の感染を起こしやすくなります。  重症の場合には高度の肺高血圧症となります。左心室は容量的負荷により肥大してきます。

治療
 孔の小さいものは運動制限をする必要はなく、特に治療を要しないことが多いです。大欠損や欠損孔の位置によっては手術適応となります。前述の肺高血圧症となると血流量が大きくなりすぎ、右から左に逆流するようになり、この場合は右心室が肥大し、手術ができなくなります。

※心雑音は比較的わかりやすく、診断がつけやすい疾患です。
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