下剤


硫酸マグネシウム
商品名
硫酸マグネシウム末
塩類下剤に分類される。一般に硫苦と呼ばれている。腸管内にマグネシウムイオンが存在することにより水分の吸収が低下し、腸管内に水分が保持される。その結果、便の軟化が起こりしゃ下作用を示す。習慣性がない店、腸管に炎症性変化を起こしにくく、吸収は少ない点から長期投与に適する。

用量
成人 1回5〜15g、多量の水と共に服用。
小児:1回0.1〜0.3g/kg程度。便性により増減。

副作用
多量投与によりまれにマグネシウム中毒(熱感、血圧低下、中枢神経抑制、呼吸抑制など)が生じる。解毒にはカルシウム製剤を静注。

使用上の注意
@腎障害、高マグネシウム血症、腸管内寄生虫疾患の小児、心疾患のある患者には慎重投与、
A妊婦に投与された硫酸マグネシウムにより、まれに新生児に高マグネシウム血症あり(マグネシウムイオンは胎盤を容易に通過するため。)

酸化マグネシウム

商品名 酸化マグネシウム、重カマ細粒、重質酸化マグネシウム

適応
便秘症、制酸作用、尿路シュウ酸カルシウム結石の予防
薬理作用
@遺産を中和し生じた塩化マグネシウムは腸に移行して腸液の重炭酸と反応し炭酸水素マグネシウムとなる。腸管内にマグネシウムイオンが存在することにより水分の吸収が低下し、腸管内に水分が保持される。その結果、便の軟化が起こりしゃ下作用を示す。習慣性がない店、腸管に炎症性変化を起こしにくく、吸収は少ない点から長期投与に適する。
A胃酸を中和し、攻撃因子を抑制、さらに胃酸の保護による局所性の制酸作用を示す。

用量
便秘に対しては
成人 1日2g分1(就寝前)または分3(食前または食後)、小児は1日0.03〜0.06g/kg程度、分1〜3 (便性により増減) 
制酸剤として
成人には1日0.5〜1gを数回に分服

使用上の注意
@腎障害、高マグネシウム血症、腸管内寄生虫疾患の小児、心疾患のある患者には慎重投与、
Aテトラサイクリン系抗生物質の吸収阻害作用
B吸着作用、消化管内pHの上昇により併用薬剤の吸収・排泄に影響する可能性あり
C多量の牛乳、カルシウム製剤との併用によりmilk-alkali症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシスなど)が出現することあり。

副作用
長期大量投与によりまれにマグネシウム中毒(熱感、血圧低下、中枢神経抑制、呼吸抑制など)が生じる。解毒にはカルシウム製剤を静注。


前の画面に戻る 薬のページへ
禁転載・禁複製  Copyright 1999 Senoh Pediatric Clinic All rights reserved.