ショートショートストーリー


おなかいたいモード
腹痛でおなかを触診していると、どこをさわっても全部痛がる。「ここは?」「いたい」、「ここは?」「いたい」、「ここは?」「いたい」。こんな時は胸を押さえる。「ここは?」「いたい」。頭を押さえる。「ここは?」「いたい」。「ぜーんぶいたいんだね?」「うん」。

一応関西人?
3人兄弟の一番下の子を診察中。2番目の男の子、おかあさんの後ろからのぞき込んで、僕を見て、「ねー、おじさん・・・」と。
おかあさん「おじさんじゃないでしょ、先生でしょ」、僕は「そうだよね、おじさんだよね」と言いかけたら、一番上の女の子、「おじさんじゃないよ」。(ぼく)「ふむふむ」・・「おっちゃんだよ。」 ガクッ。

人間関係むつかしい?
8才のA君。なかなか優秀である。診察をして、症状がいろいろあり、少し悩んで、カルテに病名を書き、「そうですね・・・・」とおかあさんに話をしていると、「医者って人間関係が難しいんだね。」といいます。「なんで?」と聞くと、「だって、なんとなく難しそうじゃん」。それって、人間関係のこと?

早く行っとかなくっちゃ
三歳のYくん。観察力が鋭いので要注意の子。この頃、忙しくて散髪に行けていなかった。おまけに白髪隠しのカラーも妙な色に。
診察に来て、嫌な予感。名前を呼ぶと、ダダダッと近くに来て、「ワーッ、先生茶髪でボッサボッサ!!」
ウエーン。やっぱり。

聴こえておる
ある豪傑先生、睡眠不足と患者さんが多いのにくたびれて、聴診器を耳に付けず、首にかけたまま子どもに聴診器をあてた。気が付いたおかあさんが、「先生耳に入っていませんよ。」
豪傑先生、少しもあわてず、「大丈夫、大丈夫、聴こえるんじゃ。」
もちろん私ではありません。あしからず。

聴こえておるU
ある豪傑先生、睡眠不足と患者さんが多いのにくたびれたが、目をつぶって一心に聴診していた。ふと、おかあさんが「先生、先生」と声をかけた。なんと先生は眠っていたのだ。ナルコレプシーという突然眠る病気があるが、これではなかった。先生少しもあわてず、「ちゃんと聴こえておる。」
もちろん私ではありません。でもじっと目を閉じて聴診していると、危ないことがあるなあ。

ちゃんとみてよ
3歳の女の子 咳と鼻水があり、風邪ですよと言ったら、「おなか痛い」を繰り返す。いつもおなか痛いと言って、ベッドにあがる。ハイハイじゃーねと言っておなかをさらっと触ったら「さっとみちゃだめ」と叱られた。

温泉入浴
医師会のある会でコンピューターの入力の話に。
僕は肩と首が痛くなったので、音声入力のトライ。ある美人女医先生に「僕は音声入力を始めたんですよ。」
彼女、「ええ、温泉入浴、いいですね。」
 

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