カロチン血症


手のひらや足の裏が黄色い

手のひらや足の裏が黄色くなるのは血中にカロチノイドという物質が増えて、黄色く見える状況です。これをカロチン血症といいます。
カロチノイドとは、ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜やミカンなどの果物に含まれる色素成分の総称で600種類以上あり、抗酸化作用があるといわれています。代表的なものにβーカロチン・ルテイン・リコピンがあります。
カロチノイドは過剰に摂取しても毒性は生じませんが、皮膚が黄色になることがあるのです。過剰に摂取した場合、手のひらや足の裏が黄色くなりやすいのです。なりやすい体質があるようです。
この場合、眼球結膜は黄色くなりません。これが黄疸と違うところです。
代表的なβーカロチンが体内に入って分解されるとビタミンAと同じ効果を発揮することから、プロビタミンAとも言われています。

まれに肝疾患、糖尿病、甲状腺機能低下症ではカロチン血症になりやすいと言われています。またプロビタミンAカロチノイドを変換する酵素が先天的に欠損している小児にも出てきやすいのですが、普通に手のひらや足の裏にのみ見られる程度であれば大丈夫です。
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