けいれんを起こしたとき
小児は熱が出てもけいれんを起こしますし、熱がなくてもいろいろなタイプのけいれんを起こす可能性があります。けいれんとひきつけは同じです。てんかんというのはけいれんを起こす病気のことです。
代表的なものは熱性けいれんです。これは大発作というおこりかたをします。
大発作は急に意識がなくなり、眼球が一点に固定され、呼びかけても反応しません。手足や上下肢を硬くします。唇は真っ青になります。口も硬くとじます。手足、上下肢を大きくがくがくする事もあります。多くの場合数分で止まります。だいたいの場合発作後眠ります。
けいれんを起こしたときは
@あわてない
けいれんはだいたい数分で止まります。命にかかわることはあまりありません。
Aなにもしないで様子を見ます
口の中にものを入れないようにしましょう。歯の間に舌が挟まっていたら、舌を押し込んでやります。決して指を入れないようにしてください。大声で呼んだり、体をゆすったりしないでください。
B楽な姿勢にしてやります
衣服をゆるめ、呼吸を楽にしてやります。
C吐きそうなときは
横にして、吐いたものがのどに詰まらないようにしてやりましょう。
Dできるだけがまんしてじっと様子を見ます。
手足ががくがくしているか、硬いか、左と右が違うかとどうかなどけいれんの仕方をに見ておいてください。時間もどのくらい続いているかできたら見ておきましょう。
けいれんが止まったら
連絡してください。止まりそうになく、不安でしたら救急車を呼ぶのがいいでしょう。
すぐに救急車を呼んだほうがいい場合
けいれんが10分以上続くとき
けいれんが止まっても意識障害が続くとき
けいれんかどうかわからない?
以下の場合はけいれんと思われます。
@意識はない
Aチアノーゼといって、唇が真っ青
B目がどこか一点を見つめている
C呼びかけて反応なかった
D手足、上下肢が硬かった
上記の症状のどれにもあてはまらない場合は少なくとも大発作といわれるものではありません。目を閉じている場合はけいれんではないことがほとんどです。
★よく間違われるものに悪寒・戦慄というものがあります。
これはけいれんではありません。
熱がぐーんと上がるときに体ががくがくぶるぶるするものです。顔色も少し悪くなります。意識はあります。呼びかけにも反応します。手足は硬めになりますが、きわめて硬いものではありません。熱が上がってしまうと、落ち着きます。熱がぐんと上がるときは大人ではゾクゾクしますが、これと同じものが子どもではこのような反応をするものと考えられます。
小発作や大発作以外のけいれんでは不自然な動きをするものがかなりありますので、同じ様なしぐさが繰り返される場合は小児科医に相談をしてください。