にきび


にきびとは
にきび(ざ瘡 acne)は性ホルモン、皮脂、毛包漏斗部の常在菌(Propionibacterium acnes:P.acnes)など多因子によりなる発症メカニズムと種々の増悪因により形成される慢性炎症性皮膚疾患です。 尋常性ざそうの多くは第二次性徴として毛包脂線系の発達し性ホルモンの分泌が亢進してくる思春期以降に発症してきます。
皮膚腺は性ホルモン、特に男性ホルモン中のアンドロゲンの標的器官で、思春期になると誰でも皮脂の分泌は亢進してきます。
この時期には毛包漏斗部の異常角化起こり、分泌の増加している皮脂の排出が困難になりにきびができてきます。
12歳以下では3%前後とされています。女の子が多いようです。

思春期初期のざ瘡の症状
面ぽう、紅色丘疹、膿疱、嚢腫および瘢痕などが種々の程度に混在して見られます。
  1)毛孔一致性(毛穴に一致していること)の面ぽうcomedoで初発します。はじめは主に額に、毛包口に一致した丘疹で、頂点に白色または黒色の点が認められます。
2)これに炎症が加わって、赤い丘疹または小膿疱となるが小児ではまれです。
3)鼻のわきの皮脂分泌が増し、光沢があります。この部分にも毛包性の丘疹を生じてきます。
4)炎症症状の強いときには、のちに色素沈着、および瘢痕をきたします。

治療
 小児のざ瘡は思春期の生理的現象に近いものです。したがって成人の場合のようなテトラサイクリンの内服療法はほとんど適用されません。
1)石鹸で1日4〜5回洗顔しましょう。
2)面ぽうを圧出器で除去します。
3)クンメルフェルド氏液の外用、ディフェリンゲル、ベピオゲルの外用。ステロイド軟膏は禁忌。
4)食物は制限しませんが、チョコレート、南京豆、豚肉を少なくしたほうがいいです。

瘢痕を予防すること

角質軟化・剥離作用と脱脂効果を期待して硫黄カンフルローションを代表とする硫黄を含有する製剤、または角質剥離作用とすこしの殺菌・抗炎症作用を有するサリチル酸軟膏が有用です。 面ぽうが炎症を伴い紅色丘疹のの形成あるいは膿疱化を示す皮疹が混在してきた場合には、局所的に面ぽう溶解剤と抗菌作用を有する外用剤が有効です。
抗菌剤外用剤にbenzoyl peroxide,tretinoinあるいは亜鉛など面ぽう溶解作用を有する製剤を配合することにより、効果がよいという報告があります。

新生児ざ瘡 acne neonatorum
 生後2週までの新生児に生ずるざ瘡様発疹であり、androgenの増加によるといわれています。
 男児は女児よりも多いですが一般にまれな疾患です。普通は数カ月で消失するがまれに乳児にも発生することがあります。
症 状
1)好発部位:頬、次いで額、あご。
2)皮膚に油性光沢があり、面ぽう、丘疹、小膿疱が存在します。
3)まれに瘢痕を残します。
治 療
1)積極的な治療は必要はありません。外用薬は避けます。
2)石鹸で洗顔をしますが、強く摩擦しないように。室温が高くなり過ぎないように注意してください。

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クムメルフェルド氏液をベースにアクネ菌に効くホモスルファミンをプラスしたものです。ニキビダニにも使用できます。
タイワクムメルシエキは、毛穴に詰まった脂を溶かし出し、細菌を殺す働きのあるイオウが5%も配合されています。
その殺菌力を最大に発揮させるために石灰水を加えたクンメルフェルド氏液を処方ベースにしています。
毛穴の奥の細菌にも殺菌力を持つホモスルファミンも配合されています。クンメルフェルド氏液とは、ドイツの医学博士のクンメルフェルドが開発したニキビの治療薬です。




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