かいせん(疥癬)とは


疥癬虫(ヒゼンダニ)が寄生する伝染性皮膚疾患です。

原因
疥癬虫(ヒゼンダニ)がヒト皮膚角層内に寄生することによって発症する伝染性皮膚疾患です。通常の疥癬と感染力の強い角化型疥癬(ノルウェー疥癬)があります。感染経路には直接接触(肌と肌が触れる)と間接接触(疥癬患者が使用したマット、シーツ、タオル、衣類等を交換せずに多のヒトが使用する場合など)があります。潜伏期は4〜6週です。

症状
激しいかゆみ、特に夜間のかゆみが強いようです。
赤いブツブツとした発疹(丘疹、陰部や臀部では結節)となります。
疥癬トンネル(手指間の直径0.4×5oのトンネル)が見られます。皮膚の上から盛り上がった線状のトンネルが見えます。
ノルウェー疥癬では角質の増殖が見られます。

診断
かゆみの強い発疹、あるいは陰部、臀部に結節、手指間に典型疹が見られます。
ステロイド外用剤が無効なかゆみの強い発疹は疥癬の可能性があります。
病院、施設で同室者や介護者、その家族に同様の症状があれば疥癬が疑われます。
確定診断は虫体、虫卵の発見です。
丘疹、結節の数カ所から眼科用ピンセットで血が少しにじむ程度に強く検体を採取しKOH溶液に溶かして検鏡します。
なかなか虫体、虫卵が検出できない場合もあるため、臨床症状、周囲の流行状況から疥癬の可能性が強く疑われる場合には疥癬に準じた治療をおこないます。

治療
@ のみ薬 : イベルメクチン(ストロメクトール)内服
1回目の内服(成虫と幼虫の駆除)の1週間後に2回目の内服(卵がふ化し成虫になる前に駆除)をおこなうのが効果的です。
ただし、有効率は80〜90%ですので、2回目の内服で効果不十分で、外用療法の併用や、内服追加の必要な場合もあります。
内服2回目終了後1〜2週間おきに2回連続、検鏡検査で虫体・虫卵陰性で発疹が消失していれば治癒と判断します。
1ヶ月以上経ってから再発、再感染する場合があり、油断は禁物です。外用療法の併用も再発予防に有効です。またアレルギー性の湿疹病変が残ることがあります。
A ぬり薬 : 保険適応になっているのはイオウ・サリチル酸・チアントール軟膏のみで保険適応外の試薬で駆虫効果があるといわれている、安息香酸ベンジルを用いた方法もあるようです。
安息香酸ベンジル30ml+オイラックス70g混合 一日一回首から下半身にくまなく塗布、 24時間後に洗い流すこと7日間を1クールとする
症状に応じて繰り返す。

感染拡大の予防
○治療中は疥癬の患者さんの衣類(肌着、寝間着、靴下、手袋など)やシーツ類は毎日取り替え、他のものと別にし、洗濯、熱処理(アイロン、乾燥機、70-80度のお湯に10分以上つけ置く)をおこなってください。
○直接肌に触れるものを他の人と共有しないように、ビニールカバーを毎回取り替える、患者さん毎に使用後清拭をおこなうなどで、間接感染の予防を(診察台、脱衣かご、リハビリ施設など要注意)おこなってください。
○介護者も直接感染に注意し、手袋着用などをおこなってください。

疥癬虫(ヒゼンダニ)の生態
○ヒゼンダニは3-5日でふ化し、幼虫は約2週間で成虫となり、雌は皮膚角層に卵を産みます。
○ヒゼンダニは人の肌から離れると2-3時間で死滅します。
○50゜C、10分の加熱で死滅します。

引用:児島医師会伝達文書より 2009.3
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