咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱とは
アデノウイルスというウイルスが感染する病気で、一般にアデノウイルス感染症の一つとされています。夏から秋にかけて流行し、夏、塩素消毒の不完全なプールを介して流行することがあることから、プール熱と呼ばれています。
プール熱という病名にしては症状は激しく、しんどい病気です。最近はプールでというよりは集団内、家族内感染が多いようです。
症状
5〜6日の潜伏期の後、39〜40゜Cの高熱が出現、これが3〜7日続きます。のどが痛く、頭痛、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢が見られます。のどは非常に強く腫れ、痛みも強く訴えます。頸の周囲のリンパ節も腫れます。
目の症状も強く、ひどい目やに、目の痛み、まぶしがる、涙が多い、などが見られます。
診断
すぐに結果が分かる迅速診断キットを使用すれば、アデノウイルスの感染の有無を確認できます。
最近は結膜炎のない発熱だけが続くアデノウイルス感染症が流行の主になっているようです。 治療
症状を軽くする治療のみで、すぐに治癒させるお薬はありません。
目の方は眼科の先生にきちんと見ていただきます。→ウイルス性結膜炎 予防
唾液や便の中にウイルスがいて、感染します。感染力は強いです。多くは接触感染ですが、くしゃみや咳でも感染します。便や尿中にもウイルスがいて、感染しますので、これらの処理やお風呂など気をつけることが大切です。手を流水と石けんで良く洗い、接触に気をつけることです。うがいもしましょう。タオルは別にします。
消毒は90%エタノールが有効です。 その他
流行したプールは使用できません。保育園、幼稚園などは症状がなくなるまで休みます。
学校保健法では咽頭結膜熱は第二種伝染病で、主要症状がなくなっても2日経過するまでは出席停止となります。
(※アデノウイルス 3型が多い。その他、1、4、7、11型でも起こるといわれています。)
(文献 2,12)(2001.9.5)