停留睾丸

停留睾丸は睾丸が陰嚢内にないものをいいます。通常は陰嚢内になく、ときどき陰嚢内におりてくる物は移動性睾丸といって心配ありません。
しっかり陰嚢の底に落ちてくる場合は大丈夫ですが、底まで下ろすことが出来ない場合は軽度の停留睾丸で手術をする必要となることがあり、経過観察が必要です。
睾丸がおなかの中にあることや、睾丸そのものがないこともあります。おなかの中にあることは数％といわれています。また、睾丸そのものがない無形成は５～10％といわれています。
停留睾丸となっている睾丸は普通の睾丸よりも悪性化する確率が高いといわれています。
そ径ヘルニアを合併することがあります。

原因
睾丸がうまく降りることができなかったとか、発生異常、内分泌異常などが考えられています。

診断
①陰嚢内に睾丸がなく、他の部位でふれます。
②おなかの中にある場合や無形成の場合はふれません。

治療
①１歳までは睾丸が自然に降りる可能性があるので、経過を観察します。
②睾丸が降りない場合は、２歳頃までに睾丸固定術が行われることがあります。
③そ径ヘルニアを合併しているときには見つけた時点で手術をします。