潜在性二分脊椎
先天性皮膚洞を含む中枢神経の発生異常により、脊髄や脊椎がうまくくっつくことができず、脊椎骨などに欠損部があるにもかかわらず、脊椎の内容物が外へ出ていないものを潜在性二分脊椎といいます。内容が外に出て、腫瘤が見られるものをのう胞性二分脊椎といいます。その頻度は20%くらいあるといわれています。原因は遺伝的な素因も考えられていますが、よくわかっていません。
症状
無症状のことがほとんどです。歩行開始の遅れや、夜尿症や失禁などの排尿障害、脊椎の変形などで初めて気づかれることがあります。病変部に異常発毛、皮膚血管種、おしりの骨のところにくぼみのできる皮膚点状陥凹や深い穴が見られる皮膚洞をともなうことがあります。成長に伴い下肢脱力、膀胱直腸障害を示すことがあります。
診断
レントゲン検査、CTスキャン、MRIなどの検査を行います。
治療
無症状のものは特別な治療をしませんが、脂肪腫など見られることがあれば、これを摘出する手術などを行います。
注意すること
先天性皮膚洞といって肛門の背中側、おしりの骨のところに窪んだ部分があったり、その部分に毛が密集している場合には受診して見てください。脳外科の先生に診ていただいて、一度検査を受けておきましょう。ご紹介します。