ハロー、マック


 マックと言えば、マッキントッシュ。有名な高級アンプのことじゃないよ。
ところで僕は現在NECとDOS/Vというパソコンを使っている。大学の先輩に紹介されたものである。
 ある時、マックというコンピューターが存在することを知った。そして、その持ち主たちは例外なくマック教という宗教に属している。
 特に絵や映像、音楽を扱う人たちにはマックはとてもいいという。医師も学会発表などで、スライドを作ることが多いので教徒が多い。
とにかく彼らはなにが何でもマックなのだ。私も早いうちにマックに出会っていれば間違いなくマック狂徒になっていただろう。それは確信する。
マック狂徒の特徴はマックを使うことを人に強く迫る。ウインドウズを使っている人間に改宗を迫るのだ。

 「えーっ君、ウインドウズなの、ばかじゃないの。やめときたまえ。はやく眼をさますんだ。あんなもののはコンピューターじゃないよ。すぐに故障ばかりするし、めんどくさいだけ。それに比べてマックは愛嬌があるし、とても扱いやすく、使いやすく、とてもかわいいんだ。人間的だよ。故障したときなどもあったかみがある。性能もすごいんだ。イメージなど扱うときはすごく便利だ。そもそもウインドウズはマックのまねばかり。技術もないのにマイクロソフトは世界制覇をねらっているんだ。マイクロソフトの言いなりになっていたら、世も末だよ。それにしてもビル・ゲイツのやつ、あんなに儲けやがって。インターネットをも独占しようと、インターネットエクスプローラを最初からパソコンに基本ソフトと一緒に入れようとして、告訴されたのだ。ざまを見なさい。・・・・・・・・・ さあ君も僕たちの仲間にはいりたまえ・・・・・・」延々。

   きっとそうなのだろう。でもまあいいや。もうウインドウズには相当投資をしているし、周辺機器もかなりそろえた。ソフトも全く使わなくなったりしょうもないものもいっぱい持っている。いろいろなトラブルにもほんのちょっと対処できるようになった。今から換えるったってそれには大変な金と労力が必要だ。ウインドウズの3倍速いといわれても心は動かない。いいんだい、マックよりぼろでも使いにくくても。

 思うに、マックのコンピューターは世界標準になるチャンスはあった。
それを逸してしまったのだ。経営戦略の失敗である。世界標準になれなかったからといって、ウインドウズを使っている人間を悪くいわないでほしいな。僕らが悪い訳じゃない。あのころ、マックが高くて、買える人たちは限られていたんだ。
 マックを使う機会がときにあるが、もう慣れというものは恐ろしく、どんなにマックがいいといわれても、アラばかりに目がいってしまう。

とりあえず、iMACの成功おめでとう。ご同慶の至りです。
10年前にこんな発想があったらよかったのに。奇抜なデザイン以外進んでるとはいえない代物だけど。それでもまねされたみたいだけど。(1999.9)


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